さらにこちらでは
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仕分け人 これ、日本の研究者がアメリカやフランスに行っても、タダで使えるわけですね。それだったらその、タダで使えるものなら、タダで使った方が。つまり、日本がなくても困らないんじゃないかと思うんですけど、それは、その、要するに、経済技術大国としてやっぱりそんなみっともないことはできないということなんでしょうか。仕分け人 すみません、ちょっと乱暴な質問して良いでしょうか。このSPring-8がなくなるとどうなるんでしょうか。
仕分け人 いつ収益が税金に頼らなくてもやっていけるという試算になりますか。
(これら仕分け人の発言は1時間に満たないやり取りのごく一部に過ぎないが、こういうレベルの質問に対して説明者は言葉を失い、無言のままだった)
—-SPring-8の使用料は、利用者が実験終了後に研究成果を公開する場合は無料。成果を公開しない場合には1時間6万円(48万円/8時間)と規定されている。SPring-8のような巨大施設は、企業や一大学が建設・運用できるものではないからこそ、国が建設・運用しているのである。成果公開は無料、非公開は有料という思想は国際標準と言えるルールであり、供用開始時に導入されたもので、先進科学立国を目指す日本として見事な決断だと感銘したものだった。先進科学国だからこそできることだ、と。
公開成果は約1万4500件に上るが、最近は創薬開発のためのタンパク質の構造解析、新世代電池のための素材開発、水素貯蔵材料などエコ産業関連などの利用が目立つ。新聞などのニュース報道されたクリップもあちらこちらに掲示。
蓄積リング棟の至る所に研究成果のスクラップが掲示してあった。世界各国の研究者たちの記念写真も多く、日本が世界に対して先進科学の場を提供している様子も伺える。こういうことも日本の国際競争力だ。
このルールによって、海外の研究者たちもSPring-8を利用しており、サイエンス分野での国際貢献や交流促進効果も大きい。だが仕分け人たちは、ひたすら「自力で収入を図れ」と主張を続けた。地球深部の構造の解明は世界的な成果で、地震波の伝わり方に多くの知見をもたらしはした。だがそれは、「収入を増やす」成果ではない。人類文化に大進歩をもたらす科学的な成果であっても、「カネ」に結びつかないものは税金ではまかなえないというのであれば、日本の基礎科学は完全に崩壊する。先進国が政策として科学を捨てれば、世界史に記すほどの大事件になる。2009年11月の「事業仕分け」では、そういう認識に欠けていたのでないか。
SPring-8に限らず、運用方法や施設運営の制度を見直す議論が不要とは思わないが、それは短時間できるものではなく、また「税金のムダの排除」を目的とする「事業仕分け」の場で行うものではない。
それにしても「海外施設をタダで使えばいいではないか」「これがなくなるとどうなる」といった民主党の意見が世界の科学者たちにも伝わったことを思うと、日本人として何とも恥ずかしく、身が縮む思いがする。また、世界で「研究物乞いを続けよ」とは思っていても、公開の場で口にすべきことではない。
世界に誇る「科学インフラ」が、なぜ「税金のムダ」なのか?:日経ビジネスオンライン
これは山根氏の迫真のレポート。必読。
「これ、日本の研究者がアメリカやフランスに行っても、タダで使えるわけですね。それだったらその、タダで使えるものなら、タダで使った方が。つまり、日本がなくても困らないんじゃないかと思うんですけど。」
という民主党またはその関連の仕分人の低脳発言を思い出す度にハラワタが煮えくり返る思いだよ。この発言を敷衍すると、日本にある大学、大学院を職業訓練校に転換し、全廃してもいいということだよね。そして高等教育は北米やヨーロッパにある学校に全委任すればいいだけじゃん。その方が競争力のある人材が育つし、語学に堪能になるし。
というか、この議論から行くと、なによりまず「日本がなくても困らない」参議院を廃止するべきだろ。そして「日本がなくても困らない」国会議員の数をいまの1/3くらいの人数にするべきだろ。
(via kashino) (via pdl2h) (via budda) (via uessai-text) (via rosarosa) (via rosarosa-over100notes) (via tra249) (via paojiro) (via petapeta)“Appleでさえ、一から実装し直すと、地図アプリの完成度がその辺のカーナビに劣る。ソフトウェアは継続的に育てないと勝負できない。製品開発の度にソフトウェアを外注していては勝てないという事に日本の家電メーカーが気付くといいですね。”
— ソフトウェアは継続的に育てないと勝負できない (via shibata616)

